はるか昔、人間を幸せにする事を使命に働いていた奴らがいたが、人間の文明の発達にしたがって考え方の違いが大きくなり争いが勃発、勝利した奴らは天使と名乗り、敗北した奴らを悪魔と名付け支配下においたという･･･。

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現代、エリート悪魔が働く悪魔局では姿も見えない天使様からの激烈なノルマを達成すべく日夜悪魔達が働いている。悪魔達は苛烈な競争に晒されながらも、出世すればいつか天使に仲間入り出来ると信じて必死に働き続けていた。

効率よく人間を幸せにし出世するため「いま幸せな人間をより幸せにする」という方針の悪魔達に対して、局長の娘の１人であるヤヒメは「いま不幸な人間こそ幸せにすべき」と主張し孤立していた。

局長はそんなヤヒメに、腹心の部下であるマツオとタケオに開発させた【命日オプション】を人間界で実証実験するという特命を授ける。

命日オプションとは、悪魔と契約した人間が自身の魂を賭け、自分の魂の価値が24時間後に【上がるか/下がるか】を予想するもので、予想が当たれば幸運が手に入るが、予想が外れれば魂が消滅する新しい悪魔の道具だという。

ヤヒメのお目付役であったマツオの部下のウメジは、人間界は恐ろしい所で、派遣された悪魔が心を壊してしまった事例がいくつもあると反対するが、ヤヒメは人間界で不幸な人間を幸せにし自身の考えの正しさを証明する為に人間界へと旅立つ。

その頃人間界では、不運な男秀幸が横領の濡れ衣をきせられた挙げ句、妻の陽菜が浮気している現場を目撃してしまい、遂に自殺を試みるも、後少しの所で飛び降りる勇気が出ず絶望していた。

秀幸を発見したヤヒメは、彼こそ幸せにするべき不幸な人間だと確信し命日オプションの契約を持ち掛ける。

秀幸は命日オプションにわざと負ける事で、今度こそ自殺を成功させようと企みヤヒメと契約する。

こうしてヤヒメとの契約により秀幸の人生に変化が訪れ、やがて路地裏で出会った臼井の存在が秀幸の心にも変化をもたらしていく･･･。
幸せ悪魔と不幸な人間が織りなすハッピーミュージカル。